はじめに:初心者が最初に触れる「おまかせ投資」
「投資を始めたいけど、何を買えばいいかわからない…」
そんな声を多く聞きます。
そんなときに心強いのが、投資信託です。
投資信託は、お金を預けてプロが運用してくれる”おまかせ投資”の仕組み。
投資初心者でも、少額から・分散された投資ができる便利な金融商品です。
投資信託とは?仕組みをやさしく解説
投資信託とは、私たちを含むたくさんの投資家から集めたお金をひとまとめにし、
その資金をプロの運用会社が株式や債券などに投資する仕組みのことです。
イメージとしては「みんなでお金を出し合って、大きな資産をプロに運用してもらう共同運用」。
なぜわざわざ共同運用なんてことをするのか?というと
例えば日本企業で株式投資をする時、基本は100株単位での売買となります。
そこでキーエンスという企業の株を買おうとする場合、5,506,000円(1株55,060円 ※2025年11月11日時点)が必要です。
これから投資を始めようという一人の投資家の力ではなかなか手が出しづらい金額ですよね。
そこで複数の投資家でお金を出し合って共同運用でこうした投資先に投資を行うことができるのが投資信託という仕組みなんです。
たくさんの投資家の資金をまとめて投資するメリットはこうした「手の届かない投資先に投資ができる」だけじゃないんです。
それが、「分散投資が可能になる」ということです。
運用会社にはファンドマネージャーと呼ばれる専門家がいて、
市場や企業を分析しながら投資先を選定します。
このファンドマネージャーが選定した複数の会社に投資ができるというメリットもあります。
時間をかけずに、世界中に分散投資できるのが投資信託の魅力です。
投資信託の2つのタイプ
| 種類 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| インデックスファンド | 日経平均・S&P500などの指数に連動するよう設計 | 手数料が安く、長期運用に向いている |
| アクティブファンド | ファンドマネージャーが独自判断で運用 | 手数料は高めだが、市場平均以上を狙う |
初心者にはインデックスファンドが圧倒的におすすめです。
理由は、長期的に見ると多くのアクティブファンドがインデックスに勝てないためです。
アクティブファンドは人件費が大きくかかるためインデックスファンドよりも手数料が高く、
10年以上の長期的な資産運用ではインデックス投資に勝ちづらい仕組みになっています。
逆に言うと、短期での運用では選び方次第ではアクティブファンドの方が大きく資産を増やせる可能性を秘めていますので
両方使いこなせるようになると非常にGOODです!
投資信託の3つのメリット
① 少額から始められる
100円や1,000円からでも投資可能。NISAやiDeCoでも利用できます。
② 分散投資が簡単にできる
1つの投資信託で、数百~数千の株式や債券に自動で分散されます。
③ プロが運用してくれる
分析・売買・リバランスなど、難しい判断をすべてプロが行います。
投資信託のデメリット・注意点
① 手数料(信託報酬)がかかる
投資信託では「運用管理費用=信託報酬」が年0.1~1%程度発生します。
たとえば、100万円を10年間預けると、信託報酬0.5%の差で数万円以上の差が出ることも。
信託報酬は未来の資産を削る”見えないコスト”です。
② 元本保証はない
市場の値動きによって、資産が一時的に減ることがあります。
ただし、長期・分散・積立を続けることでリスクは軽減できます。
③ 高コスト商品に注意
中には年1%以上の高い手数料を取るファンドもあります。
信託報酬0.2%以下を1つの目安にすると良いでしょう。
投資信託の選び方(プロが見る3つのポイント)
| チェック項目 | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 信託報酬 | 年0.2%以下を目安 | 長期でコスト差が積み上がる |
| 純資産総額 | 100億円以上が目安 | 多くの人が投資していて安定している |
| シャープレシオ | 1.0以上が目安 | 短期ではなく長期の数値を確認しましょう |
NISA・iDeCoでの活用法
- NISA つみたて投資枠:長期・分散・積立に特化した低コスト投信のみが対象。
- iDeCo:老後資金形成向け。節税+積立の相乗効果が狙える。
長期運用に適した投資信託が選定されている「つみたて投資枠対象」の投資信託から始めることをお勧めします!
iDeCoは運用はほぼ全て投資信託ですが、手数料が高い商品が紛れ込んでいる可能性が高いので要注意です。
よくある落とし穴と対策
| 落とし穴 | 内容 | 対策 |
|---|---|---|
| 人気ランキングだけで選ぶ | 一時的なブーム商品も多い | 長期実績と手数料をチェック |
| アクティブファンドの宣伝に惑わされる | 「勝てるファンド」は継続しないことが多い | インデックス中心で構成する |
| 短期で成果を求める | 投資信託は長期運用が前提 | 10年以上の目線で構える |
まとめ:投資信託は「時間を味方につけて資産を育てる仕組み」
投資信託は、始めやすい”おまかせ投資”。
ただ、手数料の観点やリスクの高いものも存在するので注意も必要。
少額から世界中に分散投資でき、プロの運用を味方につけられるので、
まずはここから投資の世界に飛び込みましょう!
長期・分散・低コスト。
この3つを守れば、投資信託はあなたの未来を着実に育ててくれるパートナーになります。
参考・出典:
- 金融庁「つみたてNISA 対象商品一覧」
- 投資信託協会「投資信託の仕組み」
- モーニングスター「投資信託手数料比較」
(最終更新:2025年1月時点)

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