はじめに:企業を「値段」ではなく「価値」で見る段階へ
「投資はリスクとリターンは背中合わせだけど、本音は小さいリスクで大きなリターンを出したい!」
投資初心者から投資中級者になるというのは
リスクの取り方が上手になるということです。
これまで「積立」「分散」「長期」といった、
リスクを抑えるスキルを身につけて資産形成をスタートしましたが
ここからは「一括」「集中」「短期」といった、
正しくリスクを取るスキルを身につけて資産運用ができるとGOODです!
そのためには「良い会社を見抜く力」を身につけましょう。
良い会社を見抜く分析、それが、ファンダメンタルズ分析です。
1. ファンダメンタルズ分析とは?
ファンダメンタルズ分析とは、企業の価値を数字で読み解く方法のこと。
企業の価値は主に以下の3つの視点で企業を評価します。
| 観点 | 内容 | 代表的な指標 |
|---|---|---|
| 収益性 | どれだけ効率的に利益を生み出しているか | ROE・営業利益率 |
| 成長性 | これまでどれだけ伸びてきて、今後どれだけ伸びる期待が持てるか | 売上成長率・EPS成長率 |
| 割安性 | 現在の株価が割高か割安か | PER・PBR |
この3つを組み合わせて、「この会社の株は今、買う価値があるか?」を判断します。
2. トップダウンアプローチとは?
トップダウンアプローチとは、
「経済 → 業界 → 企業」という流れで投資先を選ぶ分析手法です。
ステップで見るとこんな感じ:
1️⃣ マクロ分析:世界・日本の経済動向(金利、為替、インフレ、景気指数)を見る
2️⃣ 業界分析:どの業界が伸びているか(AI、半導体、観光、インフラなど)を選定
3️⃣ 企業選定:業界内で競争優位性のある企業を探す
例:
「米国の利下げで景気が上向きそう」→ 消費関連・住宅関連が伸びる → その中から好業績の企業を選ぶ。
メリット: 景気や政策などの大きな流れを味方につけやすい。
デメリット: 情報の鮮度が重要。投資タイミングの見極めが難しく、情報量も多い。
3. ボトムアップアプローチとは?
ボトムアップアプローチは、
「身近な企業 → 業界 → 経済」の順に見る逆アプローチ。
普段使っている身近な商品やサービス、仕事や趣味で触れる情報を起点に、
優れた会社を発掘していく方法です。
例で見ると:
- いつも使うカフェについて興味を持つ
- 大手カフェチェーンの違いをまとめる(ターゲット層や商品など)
- 財務諸表(売上・利益・負債・キャッシュフロー)をチェック
- マクロ経済的にターゲット層の経済支援はあるか
メリット: 個別銘柄の魅力を深掘りできる。
デメリット: 視野が狭くなるリスク。
まずはボトムアップアプローチからスタートしましょう!
株式投資の品質は「その企業の事業に乗っかる」ことです。
その企業の商品やサービスを理解している一人のユーザーとして推せるかどうかは
投資するかどウカの判断基準として実は非常に道理的です。
4. 企業分析の基本指標を押さえよう
株式投資の分析では、よく出てくる「PER」「EPS」「ROE」などの指標を理解することが欠かせません。
ここでは代表的なものをわかりやすく紹介します。
ただ、別の記事でここはしっかり解説するので今回は「こんなものもあるんだな」でOKです!
| 指標 | 意味 | 理解ポイント |
|---|---|---|
| PER(株価収益率) | 株価 ÷ 1株あたり利益(EPS) | 数値が低いほど”割安”。ただし成長株は高くてもOK。 |
| PBR(株価純資産倍率) | 株価 ÷ 1株あたり純資産 | 1倍以下なら”資産価値より安い”。安定企業で注目。 |
| ROE(自己資本利益率) | 利益 ÷ 自己資本 | 株主から預かった資本でどれだけ稼いでいるか。10%以上が理想。 |
| EPS(1株あたり利益) | 純利益 ÷ 発行株数 | 1株あたりの稼ぐ力。毎年伸びている企業は好調。 |
| 配当性向 | 配当金 ÷ 利益 | 利益のうちどれだけを株主に還元しているか。安定配当企業は長期投資向き。 |
ファンダメンタルズ分析を使うコツ
- 指標は単体ではなく「比較」で見る
→ 過去の自社数値や、同業他社と比べて判断することが重要。 - 定性的要素(経営者・新規事業・ブランド)もチェック
→ 数字だけでなく、企業の方向性を見極める。 - 短期ではなくトレンドで判断
→ 1年単位の変動ではなく、3〜5年の流れで成長しているかを見る。
まとめ:株を”数字で見る力”が投資家の武器になる
株式投資は、良い企業に投資をすると利益に繋がりやすいです。
株価の上昇は企業の利益が成長することで起きやすいからです。
ではどんな企業の商品やサービスが売れるでしょうか?
・時代に合っているもの?
・新しい技術を搭載しているもの?
・画期的なもの?
などなど・・・
投資家目線に立って、身近な企業で人気な企業はどこか
なぜ人気なんだろう?と興味を持ってみてください。
その興味の先に数字で企業の本質を見る力を兼ね備えられれば
株式投資で大きなリターンを狙える投資家になります。
ファンダメンタルズ分析を学ぶことで、ニュースなどの情報から「企業の価値」を基準に判断できるようになります。
それが、中級者への第一歩です。
参考・出典:
- 日本取引所グループ「株価指標の基本」
- 金融庁「企業分析と投資判断」
- QUICKファイナンス「投資指標の見方」
(最終更新:2025年1月時点)

コメント